ニコ、「私は自分を安売りしたりしないの」

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 珍しいことに、ニコを可愛いとナデナデしてくれる人が居ました。いえ、「可愛い~」とか「カッコ良い~」と声を掛けられることは結構多いのですが、わざわざ寄って来て撫でてくれたのは、犬友達以外ではこれが2例目ではないでしょうか。

 そしてこれまた珍しいことに、ニコもそこそこ愛想良く接客したんです。尻尾なんか振っちゃって。そうやって尻尾を振りながら、自分から近付いていく積極性を見せれば、お前だってもっと人気が出ると思うぞ。

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 その点、先代のエルデの集客力は抜群でした。これはと見定めた獲物の前でピタッと足を止め、フッサフサの尻尾をブンブン振りながら見詰めるのですから、そりゃ犬好きだったら堪りません。勿論、ゴールデンというブランド力も影響しているのでしょうが。

 話は変わりますが、私は夜中の散歩が一番好きです。真夜中故に神経を使うこともありますが、人も車も犬もまず通らないので、ニコには好き放題させてやれますから。多少引っ張ったくらいでは叱りもしませんが、不思議なことに、ニコも殆ど引っ張らないんです。

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 そんな真夜中の散歩の途中、ニコさんは排便されました。ニコに待てをさせ、懐中電灯で照らしながらウンチを回収し、ヨッコラショと立ち上がったら、数メートル先に黒人(近くの大学の留学生と思われる)が居て、心底驚きました。ただ、私が立ち上がるのを待っていた雰囲気もあったので(真夜中に道端にしゃがみ込んで何かやってる人間が居たら不気味ですもんね)、お詫びの意味も込めて「こんばんは」と挨拶したのですが、彼はヘッドホンをしていたので聞こえなかったみたいです。

 で、ニコを道の反対側に連れて行って立ち去ろうとしたのですが、そのとき、その黒い人がたったひと言発したのです。

 「可愛い」

 な、ニコ、お前にだって潜在的な人気はあるんだから、あとは営業努力だぞ。

本日までの散歩23,492歩、距離16.82㎞、累積2,686.233㎞

ニコ、「私だったら15歳までは行けるね」

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 一昨日だったか、昼の散歩から帰ってきて、いつもならご飯までの時間を居間で横になって待っているニコが、玄関ホールの床でずっとお座りしているのでどうしたのかなと思ったのですが、その翌日には同じ場所で横になったのを見て理由が判りました、暑かったんですね。心配しちゃうから変わったことはしないでよ。

 でもまぁ、実際に暑いですからね。さすがにまだハァハァはしませんが、ニコも舌を出して歩くようになりましたし、私もマスクを外すことが増えました。

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 暑いんだったらのんびり歩けば良いものを、常に全力なのがニコらしいと言うか、犬らしいと言うか。エルデも「わ~い、お散歩だ~」と有頂天ではしゃいで、暑さでパタッと行き倒れていましたから。

 という具合に我が家の犬は有頂天犬ばかりなのですが、でも飼い主の横を大人しく歩いているワンちゃんも居るじゃないですか。あれはいったいどうしてなんでしょう。

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 って、それはご本犬の性格次第なんですよね。私はエルデを飼う前に動物行動学や躾の本を何冊も読み、ついでにシーザーさんの番組を録画して何度も何度も見返して、「よし、これで犬の飼育は完璧だ」と密かに自信を持っていたのですが、エルデに思い知らされました、犬の性格以上の影響は及ぼせないと(シーザーさんもゴールデンにはお手上げでした)。

 勿論、トレーニングや飼い方(「ご主人様、大好き!」)という部分もあるのでしょうが、知識も時間も根気も足りない私には今以上のことは出来ません。

 有頂天犬の方が好きだから良いのですが、でもまだチャンスはあります。だって、あのエルデだって10歳を過ぎたら穏やかに歩いていたんですから。

本日までの散歩33,384㎞、距離23.903㎞、2,236.699㎞

ニコ、「じゃぁ俺は優雅じゃないってことか?」

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 急に寒くなってビックリ。今の時期は日に0.2℃くらいずつ気温が下がるのですが、いきなり4℃も下がったので何を着て散歩に出たら良いのかサッパリ判りません。悩んだ末にセーターとダウンコートという真冬の恰好にしたのですが、これがドンピシャ。まだ10月だと言うのに、秋はどこへ行ってしまったんでしょう。

 そして、昨日まで真っ黒だった富士山がいきなり真っ白になっていて更にビックリ。南アルプスや八ヶ岳の山々も薄っすら白くなっていて、そりゃ寒い訳です。

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 この気温の低下と呼応するかの様に、散歩中のニコの暴走が激しくなりました。最近は昼/夕方/夜の散歩の順に引っ張り具合が弱/強/中で安定していたのに、昨日辺りから強/ターボ/強に変更され、私なんか叱るのが面倒臭くなったくらい。寒いから運動で体温を上げようとしているんでしょうか。

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 なんてことはともかくとして、現実にこれだけ寒くなったらそれなりの対処をしなければなりません。今晩からニコには冬の布団を用意してやりましょう。

 そうなるとどうしても話題になるのはニコの散歩中の防寒着の件。ニコにしてみたら大きなお世話なのかも知れませんが、この裸犬を見ているとこっちの方が寒くなります。ゴールデンの着ぐるみでもあれば着せてあげるのに。ニコだって優雅な気分を味わってみたいでしょ。まぁ似合いはしないでしょうけどね。

本日の散歩8,434歩、距離6.039㎞、累積1,398.267㎞

ニコ、「全くもって人間は解らん」

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 昨夜、最後の散歩も終えてさぁ寝ようかというときのことです。もうこの時刻になるとニコも眠いんでしょう、寝室へ誘っても反応しないことが多いんです。で、そんなときはどうするかと言うと、これはもうお約束みたいになっているのですが、「来ないんなら虐めちゃうぞ~」と言いながらニコを抱き締めるんです。

 そうしたら昨夜、ニコが唸ったんです。犬が唸るのにも色々と理由があって、実はその前日も唸ったのですが、そのときは声が小さく、満足の唸り声だと私は判断しました。しかし昨夜のは声がもう少し大きく、私には不満や威嚇の唸りとしか思えませんでした(判断の基準は声の大小だけではありませんが)。

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 こんなとき、私は即座に反応します。間違っていたらどうしようという気持ちはありますが、多少嫌われるのと反抗心を放っておくのとでは、後者の方が遥かに問題ですから。

 「あぁ?」と大きな声を出して怒りを表現し、無理やり裏返しにして押さえ付けました。多少は抵抗するのかなと思っていましたが、無抵抗でひっくり返り、力を抜いても起き上がろうとしなかったので、もしかしたら私の勘違いだったのかも知れませんが、まぁ服従訓練は何回やっても無駄になることはないでしょ。

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 そんなことがあっての今日、夕方の散歩でジョン君に会いました。本当は何回も見掛けていたのですが、何かトレーニングしているみたいだったので声を掛けるのを遠慮していたんです。ジョン君、生後9ヵ月で体重が26㎏ですって。毛が長いから大きく見えるけど、ニコと変わらないじゃん。

 生後9ヵ月のゴールデンの男の子ですからね、そりゃもう大騒ぎですよ。遊びたいのでしょうが、となればニコも大騒ぎ。勿論、私に怒られます。でもね、今日のニコは結構落ち着いていたんです。お座りさせたら暫くは大人しく座っていましたし。やっぱり服従訓練の成果が出たんでしょうか。

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 というのは人間の勝手な思い込みで、ニコにはニコの想いがあるのかも知れませんが。「あ~なんで俺ばっかり怒られるんだよ~ お父さんに甘えたら怒られて、あのクソガキを躾けてやろうとしたら怒られて! あ~ムシャクシャするから暴れてやる~」

本日の散歩7,404歩、距離5.301㎞、累積670.639㎞

ニコ、「あたしゃ元シンバだよ」

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 夕方の散歩でゴールデンに会いました。ニコを見るなり近付こうと飼い主を引き摺り始め、勿論ニコも突進しようとします。むこうの飼い主さんも引き離そうとはしないし(やりたくても出来ないだけかも知れませんが)、相手がゴールデンなら大事にはならないだろうと、私もニコを近付けさせたんです。そしたら、鼻と鼻を突き合わせた途端に格闘を始めました。

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 まったく困ったものです。でも、あれはリアン君じゃなかったのかなぁ。年齢的にも体格的にもそんな気がするんだけど(何年に1度くらいしか会わないので飼い主さんを覚えられない)。だとしたら前回はお互いに穏便に接していたのに(ニコは半戦闘モードでしたが)、どうしちゃったんでしょう。

 何にしても、今度あの子と会ってももう近付けさせられません。1度バチバチやった相手とは最初から戦闘モードになりますから。こうやってエルデと築いた犬友達との付き合いまでが無くなっていくんですよね。

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 今日はもう1匹、シェルティーのラッシュ君とも遭遇しましたが、2車線道路を挟んで吠え合っていました。アホか、お前らは。

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 アマゾンのCMでライオンの鬣を着けさせられたゴールデンを覚えておいででしょうか。我が家でもあれをやってみたくて買ったんです。1回着けさせただけでお蔵入りになりましたが。毛色が全く同じで目立たず、馴染み過ぎて面白くなかったんです。

 で、ニコに着けさせたらどうだろうと思い、昨夜試してみたんです。そしたら蓑を着けた村人感満載で、腹を抱えて大笑い。次は笠も被せてみたいけど、先ずはこの面白さを世界中と共有すべく、今日改めて被せて写真を撮ろうとしたら、これが意外にもライオン感を漂わせるじゃありませんか。何だかとっても不愉快。

ニコ、「確かに抜けるばっかりじゃ育毛剤も必要よね」

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 散歩してたら柴犬のものと思われる抜け毛が束になってあちこちに落ちていました。もうそんな時期なんですね。こんなに寒いのにアンダーコートを落としちゃって大丈夫なんでしょうか。でも、柴の換毛期ってこんなに早かったっけ?

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 エルデとニコしか飼ったことのない私には、換毛期ってものがいまいち解らないんです。ハッキリ言いましょう、ゴールデンに明確な換毛期なんてものはありません。初夏を迎える頃に凄い量の抜け毛が発生しますが、他の季節も少し減るくらいで、言ってみれば年がら年中換毛期みたいなものです。掃除機は3年で壊れました。ジョン君の飼い主さん、覚悟して下さい。

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 そしてニコです。今のところ柴犬の様にゴッソリと抜けるといった現象は起きていません。勿論、去年の4月にやって来たのですから、これから4月までの間に何が起こるかは分かりませんが、今の毛並みと去年4月の毛並みとで大きな違いはありませんから、恐らくエルデの様に明確な換毛期ってものが無いんでしょう。まぁ、ただでさえ裸ん坊みたいなものですから、ここからゴッソリ抜けたら本当に裸犬になってしまいますが。

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 但し、ニコも毛が抜けない訳ではありません。去年の初夏に白い部分の毛が雪の様にハラハラと降っていましたが、あれがエルデ的な換毛期だったんでしょう。確かに寒くなるに従って首周りの被毛は長くなりましたので、一応それが冬毛ってことなんでしょうね。

 そして、エルデ的換毛期が終わってからも抜け毛は続いています。エルデと違って毛が短いので量的なインパクトは小さいのですが、部屋の隅々に綿埃の様に溜まっていて、地味に厄介です。

 犬も猫も最大の厄介事は抜け毛ですが、どうしてあんなに抜けるんでしょうかね。と言っても、抜けなきゃ抜けないで伸び続けることになるので、それはそれで厄介ですが、私が悔しいのはあんなに抜けるのにそれを補う様に次から次へと生えてくることなんです。

ニコ、「私も子供は苦手なんです」

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 今日、もう暗くて写真は撮れませんでしたが、夕方の散歩でゴールデンの仔犬に会いました。勿論ニコはヤル気満々で暴れていましたが、「ゴールデンですよねぇ? 私も一昨年まで飼っていたんですよ」と声を掛けて、飼い主さんとお話しすることが出来ました。生後3ヵ月のジョン君ですって。怖いもの知らずのヤンチャ坊主で、吠えたり唸ったりしているニコにも臆せず遊ぼうとします。大人なら警戒するんでしょうけど、子供であることが幸いしたみたいです。

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 「この子は元野良犬で、相手が吠えたりすると警告無しに飛び掛かるんでなかなか友達が出来ないんです」と正直に説明したのですが、その飼い主さん(まだお若いご夫婦?)はジョン君がニコに吠えても慌てるでもなく、変わらずジョン君をニコと遊ばせようとします。同じ様に言ったら急に態度を変えた飼い主さんも居ますので(飼い主さん自身がニコを恐れてしまったようです)、これはラッキーです。

 これは憶測ですが、どうやって躾けたら良いのかという話もされていたので、初めて犬を飼い、社会性を身に着けさせようとしているんじゃないでしょうか。

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 ニコはと言うと、吠えたり唸ったりはしていましたが、相手が仔犬で敵意が無いと判るのか、心配した程には攻撃的ではなく、一度だけ飛び掛かろうとしただけで(これが攻撃だったかは不明)、ジョン君が吠えても、あろうことかマズルに足を掛けても反応することはありませんでした。ジョン君が子供の内にお互いに慣れさせてしまえば、これは案外仲良しになれるかも知れません。ニコ、これから毎日夕方はあのコースな。

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 ただ残念ながら、毎日同じコースを歩いたとしてもそうそう会えるものじゃないんですよね。私だってゴールデンと遊びたいのに。

 因みに、実はもう1匹ゴールデンの仔犬が散歩しているのを私は知っています。が、その飼い主さんは歩いているニコの存在を知るとコースを変えたんです。まぁ必死の形相で飼い主を引き摺って向かって来る犬を見れば、大抵の飼い主は自分の犬を近付けさせないようにしようと考えるでしょうが、ちょっと残念。

ニコ、「あんただって私を服従させようとしてるじゃないか」

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 本当は今日、ニコをシャンプーする予定だったんです。ニコにとっては人生初のシャンプーなのかも知れない大切なイベントだったのですが、中止になりました。理由は新型コロナワクチンの副反応。足首、膝、股関節、腰、肩と関節が痛くて、とても張り切ってニコと戦おうっていう気にはなりませんでした。

 もっとも、各関節にはそれぞれ既往症があって、本当に副反応か判然としない部分もあるのですが、37.5℃の体温はそういうことなんでしょう。そこまで具合は悪くなかったのですが、起きていてもやることが無いので、ロキソニンを飲んで寝ていました。

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 それでもニコの散歩には行かなければなりません。しかも朝の散歩は雨。せっかく綺麗に洗ったカッパをまた汚されてしまいました。ニコ、一度訊きたいと思っていたんだけどさぁ、どうやったらカッパに泥が飛ぶの?

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 2階で寝ている間、下でニコがウロウロしている音がしたので、トイレに降りたついでに「お父さんは2階に居るからね」と声を掛け、更には階段を上っている様な音がしたので名前を呼んだのですが、結局ニコは2階に上ってきませんでした。

 買い物から帰って来た奥さんが「階段の下の廊下が凄く温かくなっていた」というので、恐らくはそこに横になって2階を見張っていたのでしょうが、ここから判ることが2つあります。

 先ずは階段の上り下りが怖いんだってこと。就寝時に階段を上って来るニコの目が真剣ですもの。そして、やっぱりエルデとは違うんだということ。エルデなんか生後3ヵ月にもならない内にケージを乗り越え、引き戸をこじ開け、勝手に階段をよじ登って寝室まで来ましたから。一緒に居ることしか頭に無かったエルデと、そうでなかったニコ。それこそが今の我々の距離感なんでしょうね。

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 そして体温が37.1℃まで下がった夕方の散歩。直前まで雨が降っていたし、日曜なので、ワンちゃんの散歩が重なる最悪の状況でした。

 でも、今日のニコは結構イケていたんですよ。最初に出会った2匹のトイプー相手には喧嘩を売ってましたが(’首輪を掴んで簡単に収まる)、マルチーズのココちゃん、柴系雑種のリンタロウ君、そしてゴールデンのリアン君とは一応挨拶出来ましたから。ココちゃんは怯えていたし、リンタロウ君は最後に吠えて咬み付こうとしていましたし、リアン君にはニコが唸っていましたが。

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 ところでこのリアン君、実はエルデの頃からの顔馴染みなんです。初めて会ったのは動物病院の待合室で、まだ仔犬だったリアン君はデカいエルデにビビってお漏らししてました。その後、身体はエルデより大きくなり、好戦的になり、会うことも少なくなり、「あの子は可哀想だねぇ」なんて噂していたのですが、今日久しぶりに会って驚きました。

 ゴールデンとしても大柄だったのに、身を屈めているってのもありますが、サイズ感がニコとそんなに変わりません。そしてもっと驚いたのは、飼い主さんも手に負えないくらい好戦的だったのに、吠えもしなければ、ニコが唸っても全く平気だったこと。シニアになったとは言え、本当にあのリアン君なんでしょうか。

 それにしてもニコはダメですねぇ。どうです、この態度。これは明らかに「俺はお前より強いんだぞ」と虚勢を張ってますよね。途中から唸り出したのも、自分より身体の大きな相手が怖かったからかと思っていたのですが、ひょっとすると「おい、服従しろよ」と圧を掛けていたのかも知れません。ニコ、それじゃぁ誰も遊んでくれないよ。

結局、ゴールデンが良いんだよなぁ…

 え~、エルデを失って以来ずっと次のワンちゃんのことを考えています。どんな犬種が良いかとか、どんな入手方法が良いのかとか。つまりはブリーダーから買うか保護犬の譲渡を受けるかという問題でもあるのですが、今は出産時期から外れていてブリーダーの元に仔犬が殆ど居ませんし、保護犬は豊富に居るけど「この子なら」と思えるワンちゃんはなかなか見付からないし… そりゃ不幸な犬を救いたいとは思うけど、その子を飼うことで我々も幸せになれなければ意味が無いので、誰でも良いって訳にはいきません。

 そんな折、もうひとつの選択肢を知りました。それは盲導犬のキャリアチェンジ犬。盲導犬候補の仔犬を育てるパピーウォーカーは有名ですが、1歳でパピーウォーカーの手を離れて訓練を開始し、その結果盲導犬に適さないと判断された子がキャリアチェンジ犬です。キャリアチェンジ犬を実際に飼っている人が居るという話を聞き、「あぁ、それだって立派に犬を(そして盲導犬を必要としている人達を)助けることになるな」と思ったのです。確かにもうひとつ、盲導犬を引退したワンちゃんを譲り受けるという選択肢もあるのですが、さすがにそれはちょっと…

 で、調べてみました。どうやったらキャリアチェンジ犬を譲り受けられるのか。日本盲導犬協会に「キャリアチェンジ犬飼育ボランティア登録申込書」というのを送り(インターネットでダウンロード出来ます)、書類選考されるのでしょうが待機者登録され、数ヶ月から数年の待機期間の後条件が合う犬が居れば紹介され(協会へ出向いて面接)、2週間程度のトライアルを経て正式契約となります。

 で、今その登録申請書を書いています。これがまた家の間取り図を描けなんていう項目もあって、なかなか面倒臭いんですよ。それに譲渡後は募金活動に参加しろとか、譲渡犬の飼育期間中は毎月千円以上の寄付を続けろとか、年に1回程度のアンケートに答えろとか、なかなか煩いことを言っています。なので、本来は「どんな犬が当たるか判りませんよ」ってことになっているのですが、こちらも希望条件をハッキリと書きます、「雌のゴールデンでなけりゃ要らん」て。まぁ、一応申請はするつもりですが、実際に紹介されるかどうか判りませんし、紹介を受ける前に他のワンちゃんを飼っていないとも限らないし、紹介されたワンちゃんが気に入らなければ断るんだから、我儘を書いておくくらい良いでしょう。それをどう判断するかはアチラの問題なんですから。

 で、当ブログをお読み頂いている方なら「?」っとなるんじゃないでしょうか。だって、「もうゴールデンは飼えない」って散々言ってたんですから。実はここにもキャリアチェンジ犬に惹かれる理由があるんです。それは… エルデを飼った経験からすると、ゴールデンが本当に元気で暴れん坊なのは7歳まで。キャリアチェンジ犬は2歳くらいで譲渡されますので、あと5年くらいだったら対等に戦えるんじゃないかと思うんです。それに大抵の雌ゴールデンはエルデより10㎏近くは軽い筈ですし、介護に必要なのは力よりも技なので、終末のお世話も10年後だったらまだ出来るんじゃないかなと。

 それにしても、誰かが中型サイズのゴールデンを作ってくれれば何の苦労も無いんですけどねぇ…

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エルデ、「あんた私にはダイエットさせたじゃない!」

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 エルデが死んで2ヶ月が経ちましたが、何も変わらないですね。家の中を歩けばエルデの姿を探してしまうし、時刻が来ればトイレに出さなきゃと思うし、その度に寂しくなるし。心の妻である猫のサッちゃんを亡くしたときもショックを受けましたが、こんなに喪失感を引き摺ることはありませんでした。やっぱり図体がデカくて手が掛かって鬱陶しかった分、彼女が占めていた色々な部分の空白になかなか慣れないんでしょうね。

 勿論変化もありました。私の体重が増えたんです。2ヶ月で2㎏。実は何年もの間、どんなに暴飲暴食しても体重が減り続けていたので、加齢で食物を消化吸収する能力が低下して、もう体重が増えない身体になったんだと勝手に考えていたのですが、そうじゃなかったんですね。あんなチンタラした散歩にそんなにも効果があったなんて。

 でも困るんですよ、足首やら股関節やら脊椎やらに問題があって、医者から絶対に体重を増やすなと言われているんですから。だったら食事量を減らすなり独りで散歩するなりすれば良いじゃないか? それが出来ないからエルデを飼ったんじゃない。いよいよエルデ2号の導入を真剣に考えなきゃマズイのかしら。