スズメ、家に入りたいときは呼び鈴を鳴らしてね

 今日は大事件が発生しました。私が居間でパソコンに向かっていると、後ろの出窓に何かが激突した様な、「ドン!」と大きな音がしたのです。誰かが道路から何かを投げたのではないかと思い、犯人をとっ捕まえようと即座に立ち上がり、窓の外を覗いたけど誰も居ません。

 じゃぁ一体何がぶつかったのだろうと出窓から外の様子を探ると、

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庭でスズメが逆立ちしていました。

 私の実家は薬屋を営んでいまして、店舗の前面には大きな一枚ガラスが設置されているので、何も無いと勘違いしたスズメやツバメが激突することは偶にありましたが、小さな、装飾用の桟が取り付けられている、ガラスも汚れている出窓に、どうしてこの子は突っ込んできたんでしょう。自殺?

 という理由はともかく、さて困りました。死んだら死んだで始末しなければなりませんし、生きているのなら何とか助けなければなりません。が、過去に仔スズメ2羽を育てて放鳥した経験がありますが、雛を育てるのだって大変なのに、ついさっきまで野生していたスズメをケアするのは並大抵のことではありません。

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 仔スズメのハツとテバ、そしてそれを狙うタレちゃん

 獣医は診てくれるのか、餌はどうするのかといった心配は頭の中を駆け巡りますが、先ずは安否を確認しなくてはなりません。野鳥は色々な病原菌や寄生虫を抱えている危険性がありますので、箒の柄でそっと突くと、幸いにも死んではいないようです。自分で起き上がってくれました。

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 とは言っても、こんなに近寄っても逃げないのはマトモではありません。しかも、暫くすると瞼(瞬膜?)を閉じてしまいました。

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 こうなったら様子を見るしかありませんが、このまま放っておくとカラスやノラ猫の餌食にされてしまうかも知れません。監視員としてエルデを置いておこうかとも考えましたが、逆に監視員がカラスやノラ猫に襲われることが無いとは言い切れませんので、仕方なく草むしりをしながら庭をウロウロしていました。

 で、気が付いたら消えていました。動けるようになったのは良いけど、どこかに移動して倒れているのではないかと探してみましたが、どこにも居ないので飛び立っていったのでしょう。離陸の瞬間を見られなかったのは残念ですが、ホッと胸を撫で下ろしました。

 

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 その監視員は、車検を終えた流星号の後部座席で呆けています。彼女に何者かの命を託そうかと、一瞬でも考えた私がバカでした。